
ドメニコ・ベッカフーミ
1484–1551 · シエナ共和国 · マニエリスム
ストーリー
シエナ大聖堂に足を踏み入れると、床そのものが絵画の画廊になっている。ドメニコ・ベッカフーミは生涯の多くをそれに費やした。色大理石で象嵌された大きな場面を下絵として設計したのだ。なかには劇的な『イサクの犠牲』や、床面にはめ込まれたシビュラたちの列がある。
彼はシエナのルネサンス末期を代表する画家で、この街が好んだ奇妙で酸味のある色彩、桃色や硫黄のような黄色を用い、すでにマニエリスムへ傾くちらつく光を伴っていた。彼は青銅を鋳造し、木版画も手がけた。
大理石の床は完成までに幾世代もの芸術家を要した。ベッカフーミが1520年代以降に手がけた場面は、その中でも最も称賛される部分に数えられる。来訪者が踏む部分の多くは仕切られており、毎年数週間だけ覆いが取り払われる。
