
Edgar Degas · PD
花瓶のそばに座る女性
作品情報
ストーリー
1865年、エドガー・ドガは31歳で、印象派はまだ生まれていない。その事情が、この場面の大胆さを物語る。ありふれた肖像画の代わりに、彼は晩夏の大きな花束を画面の中央に据えた。ダリア、アスター、ガイラルディアが盛り上がり、女性のほうは右端へ押しやられ、片手に頬を預けて、画面の外へ視線を漂わせている。おそらく画家の幼なじみポール・ヴァルパンソンの妻で、ドガはヴァルパンソン家のノルマンディーの別荘で楽しい日々を過ごしていた。構図を仕切るのは花束であって彼女ではない。この、中心をずらしたスナップ写真のような配置こそ、ドガがその後何年も追い求めるものを予告している。女性の姿は、同じ1865年の鉛筆素描で準備されていた。




