
Caravaggio, Basket of Fruit, 1600. Wikimedia Commons. · PD
果物籠
作品情報
ストーリー
1600年前後、カラヴァッジョはローマで、まだ絵画の格下とされていた静物だけを主題に一枚を描いた。明るい壁を背に、籐の籠が石の台の縁からわずかにこちらへ突き出している。中の果物は完璧ではない。りんごには虫食いの穴があき、葉は枯れて縮れ、ぶどうも盛りを過ぎかけている。美化せず、傷んだ現実そのままを見つめる態度が、のちの彼の絵の核になった。この籠は枢機卿フェデリコ・ボッロメーオの手に渡り、いまもミラノの彼の図書館に伝わっている。




