
Caravaggio, David with the Head of Goliath, 1607. Wikimedia Commons. · PD
ゴリアテの首を持つダヴィデ
作品情報
ストーリー
少年ダビデが、切り落としたばかりの巨人ゴリアテの首を左手でつかみ、静かに見下ろしている。剣はまだその手の中にある。カラヴァッジョはこの主題を生涯に三度描いていて、ウィーンにあるこの一点は、マドリードの初期作とローマの晩年作のちょうど中間、1607年ごろの作とされる。ローマのボルゲーゼ美術館の版では、ゴリアテの顔はカラヴァッジョ自身の自画像として描かれ、勝者よりも敗者に画家が己を重ねたことで知られる。それに対してウィーンのこのダビデは表情がどこか誇らしげで、ゴリアテの首も、特定の誰かというより一般的な顔立ちにとどまっている。闇の中から差し込む一条の光が、少年の肩と、うなだれた首すじだけを照らしている。




