
I, Sailko · CC-BY-SA-3.0
フランドルの室内
作品情報
ストーリー
17世紀のフランドルで、王侯や聖人ではなく、村人たちのふだんの暮らしそのものを絵の主役に据えた画家がいた。ダフィット・テニールス(子)である。彼はブリュッセルでスペイン領ネーデルラントを治めたレオポルト・ヴィルヘルム大公に仕え、大公の膨大な絵画コレクションを管理し、その目録を絵として残す仕事も担った。宮廷に近い立場にありながら、彼が繰り返し描いたのは、居酒屋や農家の土間に集う庶民の情景だった。この《フランドルの室内》もその系譜に連なり、煙にくすんだ室内で人々が飲み、語らい、働く一日を写している。テニールスの農民画は生前から広く好まれ、ヨーロッパ各地の宮廷が競って買い求めた。
