洞窟の中の花

Abraham Mignon · PD

洞窟の中の花


作品情報

制作年
1660
技法
油彩
種類
絵画

ストーリー

アブラハム・ミニョンがこの花の静物を描いたころ、彼はまだ二十歳ほどの若い画家だった。フランクフルトに生まれ、花や果物の名手ヤコブ・マレルのもとで学んだ彼は、やがてユトレヒトへ移り、オランダ静物画の緻密な流儀を吸収していく。洞窟のような暗い岩陰に花々を配したこの構図は、17世紀のオランダで好まれた型の一つで、朽ちた石や陰の中で咲く花の対比が、生命のはかなさをそっと語らせる。虫や水滴まで克明に描き込む彼の筆は、のちにドイツでも高く評価された。派手な明るさではなく、影の中に置かれた色の冴えを見せる一枚である。

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