
Albrecht Dürer, Heller Altarpiece, 1500. Wikimedia Commons. · PD
ヘラー祭壇画
作品情報
ストーリー
今日この祭壇画の中央にある板絵は、実はデューラーの筆ではない。マリアの被昇天と戴冠を描いた原画は、1729年にミュンヘンの宮殿で火災に遭って焼失し、残っているのは後世の模写である。もとの作品は、フランクフルトの商人ヤコブ・ヘラーが、街のドミニコ会修道院のために注文したものだった。デューラーが1507年から1509年にかけてヘラーにあてた手紙が残っていて、そこには制作にどれほど手間がかかったか、報酬が見合わないという不満、さらには油彩画は長持ちするのだという自負までが、生々しく書き込まれている。焼ける前の原画を見た人々は、その精密さに目を見張ったと伝えている。両翼の板絵のほうは、当時の姿のまま今に伝わっている。




