
Julio Romero de Torres · PD
ラ・フエンサンタ
作品情報
ストーリー
フリオ・ロメロ・デ・トーレスがこの《ラ・フエンサンタ》を描いたのは1929年の秋、生涯で最後の丸一年にあたる。彼は翌年の春、故郷コルドバで世を去った。モデルはマリア・テレサ・ロペス・ゴンサレス。アルゼンチンに生まれ、幼くしてコルドバに連れてこられた女性で、14歳ではじめて彼のために座り、やがて彼の画業といえば思い浮かぶ顔になった。ここでは銅の大鍋にもたれ、静かで厳かに、彼が我がものとした黒い瞳のアンダルシアの気配に包まれている。彼の濃厚な郷土趣味を批評家がどう言おうと、スペインの人々はこの顔を25年ものあいだ財布に入れて持ち歩いた。1953年から、この絵は100ペセタ紙幣の裏面に刷られていたのだ。



