
Kanuty Rusiecki · PD
枝の主日の枝を持つリトアニアの少女
作品情報
ストーリー
1844年、カヌティ・ルセツキはヴィリニュスでもっとも尊敬される画家だった。当時リトアニアはロシア帝国の一州にすぎず、その固有の文化は静かに片隅へ追いやられていた。民族衣装の若い女性がバロック様式の教会を背に立ち、乾いた草花と柳の束を手にしている。リトアニアの人々が枝の主日に棕櫚の代わりに教会へ持って行く「ヴェルボス」である。背後のロココ様式の祭壇には、この街でもっとも篤く敬われる「暁の門の聖母」が描かれている。ふだん肖像画を注文で描いていたルセツキは、ここでは日々の信仰の習わしを厳かで気品ある一枚へと引き上げた。彼女が手にする色とりどりの造花の束は、いまもリトアニアの村々で作られ、毎年春、復活祭の前にヴィリニュスの街角で売られている。