
Gentile da Fabriano · CC0
天使に囲まれた聖母子
作品情報
ストーリー
1410年ごろ、ジェンティーレ・ダ・ファブリアーノはヴェネツィアにあり、年下のピサネッロとともにドゥカーレ宮殿のフレスコ画に取り組んでいたが、それらはのちに火災で失われた。この小さな板絵は、その時期の彼を今に伝える数少ない作例のひとつで、しかもひどく傷んだ姿で残っている。金地は擦れ、表面は摩耗している。その損傷の向こう、幼子へ目をやってほしい。柔らかくねじれた体、聖母の玉座を這いのぼる草木、入念に落ちる衣の襞。この繊細な自然主義は制作年代からすれば驚くべきもので、ふつうそれを称えられる画家たちより一世代早い。手前の小さな天使たちは、聖母への復活祭の聖歌を記した巻物を掲げている。かつては、より大きな祭壇画の中央だったのかもしれない。




