
Federico Barocci · PD
猫の聖母
作品情報
ストーリー
1570年代半ば、フェデリコ・バロッチは主に中部イタリアの故郷ウルビーノで制作していた。ローマで競争相手に毒を盛られたと彼が言い張る病を経て、故郷に退いていたのだ。その静かで家庭的な暮らしがこの絵ににじむ。地元の貴族アントニオ・ブランカレオーニ伯爵のために描かれた作品である。厳かな祭壇画ではなく、聖家族をごくふつうの寝室に置いている。幼い洗礼者ヨハネは家の猫の届かないところにゴシキヒワを掲げ、幼子キリストは母から身をよじって、そのじゃれ合いを見つめる。何気ない情景に見えるが、ゴシキヒワは古くから受難の予兆として読まれてきた。この小さな絵に至るまで、バロッチはおよそ35点の素描を残している。




