
Bernardino Licinio · PD
放蕩息子の帰還
作品情報
ストーリー
16世紀半ばのヴェネツィアは、ティツィアーノが画壇に君臨する街だった。この『放蕩息子の帰宅』を描いたベルナルディーノ・リチーニオも、その大きな影の下で働いた画家の一人である。もとはベルガモの家系に生まれ、ヴェネツィアに移ってベリーニの工房で学んだと考えられている。工房を構えてからは肖像画や半身の聖母子を数多く手がけ、堅実な仕事で知られた。放蕩息子の帰宅は、財産を使い果たした息子を父が赦して迎える福音書のたとえで、赦しを主題とする画題として好まれた。派手さよりも、人物の身ぶりや布の重みを丁寧に積み上げていくのがリチーニオの持ち味である。