
玉座の聖ゲオルギオス
作品情報
ストーリー
多くの人は、馬に乗って竜に槍を突き立てる聖ゲオルギオスを思い浮かべます。1501年ごろのこのイコンが見せるのは、もう一人のゲオルギオスです。彼は玉座に就き、正面を向いて動かず、兵士というより若い君主のように装い、支配者の位で敬われる殉教者として描かれます。竜退治の物語が広まったのは中世も後期になってからで、教会がはじめに知っていたゲオルギオスは、4世紀初めに信仰のために処刑されたローマの士官でした。玉座の像は、その古い記憶へとさかのぼります。ブルガリアの地では戦う聖人への崇敬がとりわけ厚く、一つの帝国に立ち向かい、命で贖った守護者たちが慕われました。手には剣と殉教の棕櫚の枝、その崇敬が決して手放さなかった二つのものを携えます。