
Workshop of Jan Sanders van Hemessen · PD
聖マタイの召命
作品情報
ストーリー
この絵は、16世紀のアントウェルペンで活躍した画家ヤン・サンダース・ファン・ヘメッセンの工房から生まれた一枚である。ファン・ヘメッセンは、両替商や取税人といった、お金を数える人々の場面をこのんで描いた。主題は、収税所にすわる取税人マタイが、キリストに「わたしに従いなさい」と呼びかけられ、机の上の金貨を捨てて弟子になる聖書の物語である。当時のアントウェルペンはヨーロッパ有数の交易都市で、富ともうけをめぐる議論が宗教改革の熱気とからみあっていた。お金と信仰という、この街の人々にとって身近な問いが、聖書の場面を借りて描かれている。テーブルに広げられた硬貨が、その主題を静かに物語る。