
Caravaggio, The Raising of Lazarus, 1609. Wikimedia Commons. · PD
ラザロの復活
作品情報
ストーリー
1606年、カラヴァッジョはローマで人を殺め、死刑を宣告されて逃亡者となりました。ナポリ、マルタ、そしてシチリアへと逃げ続けた末、1609年にメッシーナでこの大きな祭壇画を引き受けます。主題は、キリストが死んだラザロを墓からよみがえらせる奇跡です。差し伸べられたキリストの手の先で、ラザロの体はまだ死の硬直から解けきらず、両腕を十字に広げたまま、生と死のはざまで揺れています。画面の大半は深い闇に沈み、人物たちは一条の光にわずかに照らし出されるだけです。絵具は薄く、素早く、時に荒々しく置かれています。追われる身のまま各地を転々とした画家の、切迫した心がそのまま筆に出たかのようです。翌年、彼は恩赦を求めてローマへ戻る途中、38歳で命を落としました。




