
Alfred Sisley · PD
モールジーのレガッタ
作品情報
ストーリー
1874年は、印象派の画家たちがパリで初めて合同の展覧会を開いた年である。シスレーはそれに出なかった。かわりに海を渡って四か月ほどイギリスに滞在し、ハンプトン・コート近くのテムズ川のほとりで、モールジーのレガッタに行き合わせた。当時まだ始まって一年しか経たない、素人のボート競技である。彼を捉えたのはその日の空気だった。曳舟道の上で強い風にはためく数か国の旗、群衆、そして動く水面。彼はそれを、明るい色を細かく途切れさせた筆触で手早く描いた。彼が偶然出くわしたそのレガッタは、今も毎年夏、同じ川筋で漕がれている。




