
Giovanni Battista Moroni · PD
仕立て屋
作品情報
ストーリー
1570年ごろ、肖像画はほとんどの場合、身分を刻みつけるためのものだった。貴族として、聖職者として、名の通った商人として描かれるために、人は金を払った。ところがロンバルディアのベルガモで働いていたモローニは、当時としては珍しく、仕事の最中の男を描いた。男はチョークで印をつけた黒い布から顔を上げ、開いた鋏を今にも入れようとしている。まるでこちらが入ってきて、その手を止めさせたかのようだ。淡い色の胴着に赤い脚衣をまとい、腰には剣を帯びていて、ただの職人ではないとわかる。彼が仕立屋なのか、裁断師なのか、それとも自分の布地とともに描かれた裕福な織物商なのかは、今も議論が続いている。
