
Osman Hamdi Bey · PD
亀の調教師
作品情報
ストーリー
トルコで最も有名な絵と言われるこの一枚には、実は日本がひそんでいる。長い衣をまとった老人が、床をはう数匹の亀をながめ、背には笛を負っている。亀に芸を仕込もうとする、気の遠くなるほど気長な男だ。作者オスマン・ハムディ・ベイは帝国博物館の館長も務めた画家で、なかなか進まない近代化に苦しむ19世紀末のオスマン帝国を生きた。ゆっくりとしか動かない亀を相手取る老人に、その時代のもどかしさを読む見方もある。そしてこの着想のもとが、スイスの外交官エメ・アンベールが幕末の日本、浅草で目にして版画に残した亀使いの姿だったことも分かっている。
