
Augustus Egg · PD
旅の道連れ
作品情報
ストーリー
オーガスタス・エッグがこの絵を描いたのは1862年、鉄道の旅がまだ目新しく、それ自体が絵の主題になりえた頃だった。同じ灰色の絹をまとった二人の若い女性が、狭い一等車のコンパートメントで向かい合って座り、ほとんど鏡像のように、一人はうとうとし、一人は本を読み、あいだにはピンクの花の小さな束が置かれている。窓の外にはフランス・リヴィエラのマントン近くの海岸が流れ、新しい鉄道が裕福な中産階級にわかに手の届くものにした、まさにそういう旅である。二人とも、外の名高い眺めには目もくれない。姉妹なのか、それとも一人の人物の二つの面なのか、エッグは答えを与えていない。これは彼が最後に描いた絵の一つだった。体を悪くしていた彼は翌年の1863年、肺のためにアルジェで冬を越すあいだに世を去った。