
Gustav Klimt, The Virgin, 1913. Wikimedia Commons. · PD
処女
作品情報
ストーリー
グスタフ・クリムトが1913年に描いたこの大作は、金一色だった時代を過ぎ、色彩が豊かに解き放たれた頃のものである。縦横二メートル近い画面いっぱいに、眠る幾人もの女たちが、渦を巻くようにもつれ合っている。色とりどりの花や円の模様をちりばめた布が、その体をひとつの塊にくるみ込む。中央でひときわ大きく横たわるのが、題にいう乙女である。目を閉じた女たちは、無垢と、めざめかけた官能とのあいだをたゆたっているように見える。クリムトはしばしば、眠りや夢の中の女を通して、性のめざめを遠回しに描いた。渦の縁からは、投げ出された素足が一本、布の外へのぞいている。




