
Domenico Veneziano · PD
聖母子
作品情報
ストーリー
15世紀前半のフィレンツェは、ブルネレスキやマサッチオが遠近法と量感で絵画を作り替えていた時代だった。ヴェネツィアに生まれ、少年時代にフィレンツェへ移ったドメニコ・ヴェネツィアーノは、その街でとりわけ光と色彩に賭けた画家である。輪郭を強い線で締めるのではなく、やわらかな光の中に色を溶かし込むその描き方は、のちにピエロ・デラ・フランチェスカへと受け継がれていった。テンペラで描かれたこの《聖母子》も、そうした澄んだ色と柔らかな明暗を追い求めた一枚と考えられている。
