
Hendrick Avercamp · PD
スケートをする人々のいる冬景色
作品情報
ストーリー
17世紀初めのオランダは、今より冬がずっと厳しかった。ヨーロッパが「小氷期」と呼ばれる寒冷な時代のただ中にあり、運河も川もしっかり凍りついた。ヘンドリック・アーフェルカンプは、その凍った水辺に集まる人々を描くことに生涯を費やした画家だ。耳が聞こえず口もきけなかった彼は「カンペンの唖者」と呼ばれ、言葉の代わりに、氷上の小さな出来事をひとつひとつ拾い上げた。この絵の中では、身分の高い者も貧しい者も同じ氷の上に出て、スケートをし、そりを押し、転び、立ち話をしている。遠くまで淡く霞む空の下、色とりどりの人影が氷面に散らばる。手前で一人が尻もちをついている、そのすぐそばを、別の誰かが涼しい顔で滑っていく。