
ストーリー
半世紀にわたり、エルンスト・バイエラーは世界有数の画商の一人で、バーゼルの画廊からピカソやジャコメッティを売っていた。どうしても手放せなかったものがコレクションとなり、1997年、彼は街のすぐ外、リーエンの村にその住まいを建てた。
彼はレンゾ・ピアノを起用し、建物はあえて静かに保たれている。浮かぶようなガラスの屋根の下に、赤い石でできた長く低いパヴィリオンが古い木々のなかに置かれ、その先の端では畑やぶどう畑へと手を伸ばしている。そこではモネの睡蓮の部屋が、ガラスの壁を通して、睡蓮を植えた本物の池へと開いている。
コレクションは小さく、きわめて凝縮されている。画商の目で選ばれた近代の作品およそ200点で、セザンヌやゴッホ、ロスコ、そしてジャコメッティの細い歩く男たちが並ぶ壁がある。バイエラーは美術を自然を背に日の光のなかで見せたいと願い、ピアノのガラスの壁は、ロスコの背後で外の木々を季節とともに移ろわせている。
