
ストーリー
この部屋は、一枚の絵のために造られた。ソールズベリー近郊にあるペンブルック伯爵家の邸宅ウィルトン・ハウス、その「ダブル・キューブの間」は長さ60フィート、高さ30フィート。1650年代にイニゴー・ジョーンズと助手のジョン・ウェッブが設計し、白い壁には金色の果実や花が彫り込まれている。この部屋は、アンソニー・ヴァン・ダイクが描いた第4代ペンブルック伯とその一家の巨大な集団肖像画に合わせてかたちづくられた。幅およそ17フィート、イングランド最大のヴァン・ダイク作品である。
その周囲には、一家やチャールズ1世の宮廷を描いた他のヴァン・ダイクの肖像画が、400年近く前にそのために整えられた場所のままに掛けられている。ウィルトンは今も使われている邸宅で、何世紀にもわたって同じ一族が暮らし、解散させられた中世の修道院跡に建てられた。その豪奢な部屋の数々は、映画やテレビの撮影隊が何度も足を運ぶ理由の一つでもある。ダブル・キューブの間は、画面のなかで宮殿や舞踏場の代わりを幾度となく務めてきた。
