
フランシスコ・リシ
1614–1685 · スペイン · バロック, スペイン黄金時代
ストーリー
フランシスコ・リシは1614年、マドリードに生まれた。父はイタリア人で、王立の修道院エル・エスコリアルの装飾を手伝うためスペインへ来たアンコーナの画家である。息子は生涯のほとんどをスペイン宮廷美術の中心にあって過ごし、1656年に国王フェリペ四世の画家となった。
その宮廷の仕事の多くは、文字どおり演劇的だった。リシは舞台装置や祝祭の飾り、そして王の入市や教会の式典のために仮設された建築を手がけた。バロックの宮廷が生きる糧とした、壮大で束の間の見せ物である。演出された群衆を見るこの目は、現存する彼の最も注目すべき絵で生かされた。
1680年6月30日、若き国王カルロス二世は、マドリードの大広場で盛大な異端審問の宣告式を執り行った。異端審問所が裁いた人々への判決を公に告げる場である。リシはその場に居合わせ、これを描いた。広い画布を、段状の桟敷と群衆、そして整然と居並ぶ宮廷で満たしたのである。絵はいまプラド美術館にあり、そうした日々の一日を伝える、私たちの手もとにある最も詳しい図である。
