ランスロ・テオドール・テュルパン・ド・クリセ
1782–1859 · フランス
ストーリー
ランスロ=テオドール・チュルパン・ド・クリセは1782年、パリの爵位ある家に生まれたが、その一家はフランス革命によってほどなく没落し、首都からの逃亡を余儀なくされた。家族の友人の援助を受けてスイスとイタリアで学業を終え、生涯の主題を定めたのはイタリアの田園だった。日を浴びた風景に、古典建築や廃墟、別荘が点在する眺めである。
ナポレオンの時代に、彼の運命はふたたび変わる。皇后ジョゼフィーヌの宮廷に侍従の一人として仕え、1810年には彼女に随行してスイスとサヴォワを巡り、道中で描いた数十点のセピアの風景を一冊のアルバムに収めた。ジョゼフィーヌの死と、1814年の帝政崩壊ののち、彼はふたたび絵画に専念した。
彼は熱心な収集家でもあり、より若い同時代人の作品を買い、後押しした。そのなかには、次代を代表するフランスの画家となる若きアングルもいた。チュルパン・ド・クリセは1859年に世を去るまでパリで制作を続けた。その丹念なイタリア風景画は、今日ルーヴルからワシントンまでの美術館に収められている。
