
Dante Gabriel Rossetti · PD
海の魔法
作品情報
ストーリー
1877年にダンテ・ゲイブリエル・ロセッティがこの油彩を仕上げたころ、芸術家たちのロンドンは日本のものすべてに夢中だった。扇や浮世絵、屏風が、開かれたばかりの日本から届き、友人たちのアトリエを飾っていた。だからこの人魚がかき鳴らす楽器も、しばしば竪琴と見なされるが、じつは日本の箏、13弦の楽器で、ただ普通より短い。人魚は物思うような夢うつつのなかで、船乗りを誘い寄せようと弾いている。まわりには林檎と林檎の花、遠くに一羽のカモメ。この主題をロセッティは八年前、ソネットとともに思いついていた。コールリッジの詩にある、その調べが白い鳩を呼び寄せる乙女に想を得たものだ。モデルはアレクサ・ワイルディング、画家が晩年くり返し描いた顔のひとつである。




