
東方三博士の礼拝
作品情報
ストーリー
ヴァチカン美術館はこの小ぶりな祭壇画を1540年から1545年のものとし、ジョルジョ・ヴァザーリとその工房の作としている。その頃のヴァザーリは、ある修道会の仕事を繰り返し引き受けていた。白い修道服をまとったベネディクト会系のオリヴェート会で、トスカーナにある本院モンテ・オリヴェートにちなむ名である。彼はボローニャのサン・ミケーレ・イン・ボスコやナポリのモンテオリヴェートの修道院で制作し、リミニのサンタ・マリア・イン・スコルカ聖堂、現在のサン・フォルトゥナート聖堂のためには、主祭壇を飾る大きな《東方三博士の礼拝》を描いた。
美術館は、鮮やかな色彩、芝居がかった身振り、先細りの長い指を、そのリミニの作品と並べて論じている。古代の廃墟のある風景については、ヴァザーリが1539年にトスカーナの山中のカマルドリ修道院のために描き始めた祭壇画の裾絵の一場面や、1541年にヴェネツィアで描かれ現在ロサンゼルスにある《聖家族》との近さを指摘する。いつのことかは分からないが、絵の具の層は元の板から剥がされてカンヴァスに移され、その姿で今に伝わっている。