五感の寓意

五感の寓意


作品情報

制作年
1643
技法
油彩・カンヴァス
種類
絵画

ストーリー

1686年のバルベリーニ家の財産目録に、次のような絵が記されている。何人もの肖像を並べた横長の絵で、奏でる者、歌う者、賭けをする者、飲む者、仲間をだます者がいる、カラブリア人マッティアの手になるもの。それがこのカンヴァスで、横幅は3メートル半を超え、1640年代の前半から半ばにかけて描かれた。音楽と酒とカードに興じる人々でにぎわう酒場のように見え、それぞれの群れが五感のひとつを表している。ところが画面右では、ひとりの男が外を見やり、輪に加わっていない。美術館はこれを、世の中を笑った古代の哲学者デモクリトスと、その後ろで世を嘆いたヘラクレイトスと見て、人の世の愚かさを距離をおいて眺めよという戒めと読む。デモクリトスは開いた手の五本の指を示している。この絵は長年、宮殿内に本部を置く国軍将校クラブの部屋に掛けられ、2016年にギャラリーへ移された。2019年の展覧会に向けた修復は、研究者マウリツィオ・マリーニが2003年に唱えた説、つまり二人の画家の手が入っているという見方を裏づけた。キュレーターのユーリ・プリマローザは、視覚を表す自画像を含む中央の人物群をマッティアの兄グレゴリオに、左右の人物の多くをマッティア自身に帰している。マッティアはこの兄のローマの工房で修業したのである。美術館の作品記録では、作者はマッティアとされている。

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