
William-Adolphe Bouguereau · PD
世界にひとり
作品情報
ストーリー
1867年、パリは万国博覧会に沸き、世界中の来訪者に華やかな首都を見せていた。その同じ年、ブグローは一人の少女を描いた。粗末な身なりでヴァイオリンを抱え、セーヌ川に架かる橋の上にぽつんと立っている。背後にはノートルダム大聖堂と川並みが霞んでいる。フランス題は「セール・オ・モンド」、世界にただ一人という意味だ。ブグローは神話や宗教画で名を馳せた画家だが、ここでは磨き上げた技法を、路上でひとり生きる子どもの寂しさに向けている。うつむきかげんの表情と、抱えるには大きすぎる楽器が、その暮らしの心もとなさを伝える。




