
Caravaggio, Annunciation, 1609. Wikimedia Commons. · PD
受胎告知
作品情報
ストーリー
1606年、カラヴァッジョはローマで人を殺め、死刑を宣告されて都を追われました。以後の数年、彼は南イタリアやマルタを転々としながら絵を描き続けます。この受胎告知も、そんな逃亡の日々に生まれた一枚です。ロレーヌ公アンリ二世が、自らの結婚を機に注文したと考えられ、やがて公の町ナンシーの教会に贈られました。ローマ時代の劇的な明暗はやわらぎ、色は沈み、筆づかいはどこか寂しげです。絵はのちにひどく傷み、修復の手が幾重にも加えられました。今なおカラヴァッジョ本人の筆が確かに残るのは、舞い降りる天使のあたりだといわれています。




