耕作と種まきの場面を描いたアッティカ黒像式バンド・カップ

耕作と種まきの場面を描いたアッティカ黒像式バンド・カップ


作品情報

アーティスト
作者不詳(アッティカの陶器画家、アルカイック期)
制作年
-525
技法
粘土(テラコッタ)、アッティカ黒像式、線刻、赤と白の加彩
種類
陶器
寸法
15 × 29.5 cm

ストーリー

紀元前700年頃、ボイオティアの詩人ヘシオドスは『仕事と日』で農民に助言を残した。畑を耕して種をまくときは、少し後ろから奴隷に鍬を持ってついて来させ、種に土をかぶせて鳥を困らせよ、というのである。それから200年近くのち、アテナイの陶器画家がこの杯の外側にぐるりと同じような野良仕事を描いた。

片面では、農夫が二頭の牛に犂を引かせ、ひげの男が鍬の上にかがみこみ、籠を腕にかけた種まきの男がラバの脇を歩いている。もう片面では、ラバの引く荷車が二つのアンフォラを運び、二人目の農夫がラバの組について犂を進める。こうした農作業の場面はアテナイの陶器では珍しく、神々や英雄、酒宴のほうがはるかに多く描かれた。この杯はバンド・カップと呼ばれる型で、名は杯身をめぐる人物の帯に由来する。制作は紀元前530年から520年頃。ひげや動物の首には今も赤い彩色が残るが、アンフォラの蓋を描いた白は消えてしまった。脚の大部分は後世の補修である。

この物語を音声で。アプリを入手。