
Franz Marc · PD
壊れた形態
作品情報
ストーリー
1914年の夏、フランツ・マルクはほとんど動物を描かなくなっていた。青い馬や黄色い牛で名を成した画家で、ミュンヘンの「青騎士」の仲間と分かち合った独自の色彩体系では、それぞれの色に定まった意味があり、赤は物質と暴力を担っていた。『壊れた形態』は色を残しながら、動物の姿をほぼ手放している。重なり合う面と破片は、もはやどんな生き物にもまとまらない。戦争の前に描かれた最後の作品のひとつだ。マルクはその年の八月に志願兵となり、1916年、ヴェルダン近郊で砲弾の破片に当たって36歳で命を落とした。彼の名は、ドイツ軍が前線から呼び戻そうとしていた芸術家の一覧にすでに載っていた。彼を守るための命令は、数日届くのが遅かった。




