
Edvard Munch · PD
娼館の情景
作品情報
ストーリー
1890年代の終わり、ムンクはパリとベルリンとノルウェーのあいだを絶えず行き来していた。娼家の室内は、そのころのヨーロッパの画家たちがさかんに取り上げた主題で、パリではロートレックが娼館に寝泊まりして連作を作り、1896年に『彼女たち』として版画集にまとめている。ムンクのこの一枚は地塗りをしていない生のカンヴァスに直接描かれていて、布の目が絵具のあいだから見えている。署名はない。オスロのムンク美術館は制作年を1897年から1899年とし、一つの年に決めていない。縦60センチ、横88センチ。10年ほどのち、バルト海の保養地ヴァルネミュンデで、ムンクはもう一度この種の部屋に戻る。1907年の『緑の部屋』と呼ばれる連作がそれである。




