
母に別れを告げるキリスト
作品情報
ストーリー
エルサレムへの最後の旅に出る前にイエスが母に別れを告げる場面は、中世末の信心書『キリストの生涯についての瞑想』に語られていた。長くフランシスコ会の聖人ボナヴェントゥラの作とされてきたこの本から、画家たちはこの主題を取ったのである。コルネリス・エンゲブレヒツゾーンは1515年から1520年ごろ、ライデンでこれを描いた。聖母と二人の姉妹、マグダラのマリアはベタニアの門のそばにとどまり、悲しみを顔と手に表している。一方で四人の使徒はすでに丘を下り、遠くの町へ向かっている。この板絵は聖母の生涯を描く連作の一枚で、同じ連作のもう一枚もアムステルダム国立美術館にある。
いつの頃からか、誰かがこの絵にアルブレヒト・デューラーのモノグラムと1505年の年記を描き加え、1877年にはケルンでこの名高いドイツ人の作品として売られた。偽のモノグラムと年記は1950年に修復家によって取り除かれた。