
マイナスとサテュロスを描いた杯
作品情報
ストーリー
杯の内側の丸い画面では、衣をまとい杖を手にした男が、一匹のコウイカを差し出しています。なぜなのか、杯は何も語りません。外側はがらりと雰囲気が変わり、両面とも、酒の神ディオニュソスに従う熱狂の女マイナスが、二人のサテュロスにはさまれて立っています。
描いたのはマクロンで、紀元前490年から480年ごろ、つまりペルシア軍のマラトン上陸からサラミスの海戦までの十年間の作です。アテネは二度目のペルシア侵攻の脅威のもとにありましたが、工房の仕事は続き、杯は西へと運ばれていきました。この杯がたどり着いたのは海から遠く離れた内陸、ローマの北に住むファリスキ人の中心都市ファレリイでした。
1925年に出た出土品の報告によれば、この杯は、ラピタイ族とケンタウロスを描いたワイン冷却器と同じ、コロンネッテ墓地の墓に納められていました。