哲学者ディオゲネスの肖像

哲学者ディオゲネスの肖像


作品情報

アーティスト
カルロ・ドルチ
制作年
1650
技法
油彩
寸法
87 × 73 cm

ストーリー

1650年前後、放浪の哲学者は画家たちの人気の題材だった。ヨルダーンスは、正直者をさがすディオゲネスをランプ片手に混み合う市場へ送り込み、プッサンは広い風景のなかで、少年が手のひらで水を飲むのを見て最後の椀を投げ捨てる場面を描いた。ピエール・ピュジェもこの人物を取り上げている。画家たちは逸話を好んだが、ドルチはそれを全部取り払った。美術館の記録によれば、彼は画面の値打ちを損ないかねない細部をことごとく省き、キュニコス派の祖を、自分のなかに閉じこもって、見る者と何の関係も結ばない姿として描いた。この顔はこの一枚のために考え出されたものではない。同じ重い額、同じ造作が、この美術館のモーセにも、《幼き洗礼者ヨハネの眠り》の祭司ザカリアにも使われている。1700年の目録ではすでに宮殿の絵のうちに数えられ、1723年の一覧が出どころを伝えている。メディチ家の大公子フェルディナンドの遺産である。

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