
ジャン・カロンドレの二連画
作品情報
ストーリー
まず額縁を見てほしい。左の肖像のまわりにはフランス語の銘文がめぐり、この絵を、ブザンソンの首席司祭メシール・ジャン・カロンドレ48歳の「表し」と呼んでいる。その下には「1517年作」とある。右の聖母子のまわりでは言葉がラテン語に変わり、祈りになる。「われらの仲介者、神に次ぐ唯一の希望よ、わたしを御子の前に差し出したまえ」。ここで「差し出す」にあたる語は、左の「表し」と同じ言葉である。肖像はカロンドレを表し、彼はマリアに、今度は自分をキリストの前で表してくれるよう願っているのだ。
カロンドレはブルゴーニュ出身の法律家で聖職者でもあり、ハプスブルク家が治めるネーデルラントの枢密顧問会議に席を持っていた。スペインの王冠を継いだばかりで、のちに皇帝となる若きカールの側近でもあった。この小さな二連画を閉じると、裏面には彼の紋章と標語「マトゥラ」、そして顎の外れた頭蓋骨が現れる。
二枚の板は、15世紀末からカロンドレ家が屋敷を構えていたヴァランシエンヌで見つかり、1847年にルーヴルが購入した。




