
豹の帯文様のある脚付き杯(テペ・シアルク出土)
作品情報
ストーリー
この杯がつくられたのは紀元前4千年紀の前半、オリエントで誰かが文字を書きはじめるより何世紀も前のことだ。作り手が暮らしたテペ・シアルクは、イラン中央部の砂漠の縁、現在のカーシャーンの近くで泉のそばに営まれた集落で、陶工は口縁をめぐるように豹の列を描いた。その下にはジグザグと平行線の帯が続き、器全体は裾の広がった脚の上に立っている。高さは28センチ近い。
こうした豹は、山羊や鳥、牛とともに、考古学者がシアルクIII期と呼ぶ時期の彩文土器によく見られる動物だ。杯が出土したのは、フランスの考古学者ロマン・ギルシュマンが妻タニアとともに1933年、1934年、1937年に行った発掘でのこと。出土品はイランとフランスで分けられ、この杯はパリに渡り、ギルシュマンは遺跡の報告書に発掘番号S 152として掲載した。