
Daniel Seghers · PD
「Noli me tangere」のある花の輪飾り
作品情報
ストーリー
画面の中央、石のカルトゥーシュに囲まれた小さなメダイヨンには、風景の中の一場面が描かれている。復活の朝、マグダラのマリアはひざまずいて手を伸ばし、よみがえったキリストは「わたしに触れてはいけない」と告げる。彼女はその少し前まで、この人を園丁だと思っていた。ラテン語の言葉から、この主題はノリ・メ・タンゲレと呼ばれる。
そのまわりを埋めるのが、ダニエル・セーヘルスの花だ。ヒヤシンス、チューリップ、ジャスミン、オレンジの花、カーネーション、バラが咲き、下の花綱はツタの枝に支えられている。花のあいだには、種類の違う三匹の蝶がとまっている。バレンシア美術館はこの作品を1615年から1620年ごろ、画家の早い時期のものとしている。
18世紀の終わりには、バレンシアの版画家マヌエル・モンフォルトがこの絵を持っていた。1805年に亡くなった彼は、同じようなセーヘルスの花輪の絵をほかに二点、羊飼いの礼拝と聖母被昇天を囲んだものも所有していた。




