
Wassily Kandinsky · PD
峡谷
作品情報
ストーリー
カンディンスキーはこの絵を1914年、ミュンヘンで描いた。ロシア人でありながら、彼は長らくこの地に暮らしていた。だがとどまるには悪い年だった。夏に戦争が始まり、敵国となった国の臣民として、彼は急いでドイツを去らねばならなかった。多くの作品を、そして画家であり伴侶でもあったガブリエーレ・ミュンターを、この地に残していった。題名はなお現実の何か、山あいの峡谷を指しているが、かたちはそこからほとんど離れてしまっている。これは彼の「インプロヴィゼーション」の一つで、彼いわく、感情が湧き上がるのとほぼ同じように描かれたものだ。今日この絵をミュンヘンで見られるのはミュンターのおかげである。彼女はこれらの画布を二度の戦争を通じて守り、1957年に大きなまとまりをレンバッハハウスに寄贈した。




