
Pieter de Hooch · PD
金貨を量る女性のいる室内
作品情報
ストーリー
1660年ごろ、小さな町デルフトで、二人の画家がひそかに同じ着想に取り組んでいた。ヨハネス・フェルメールは、空の天秤を手にした女を、静けさのひとときのなかに描いた。同じ町に暮らすピーテル・デ・ホーホは、この主題に別の重みを与えた。彼の女は横向きに立ち、実際に金貨を量っている。毛皮で縁取った衣が、裕福な金貸しの妻であることを告げている。デ・ホーホの関心は、頭巾に半ば隠れた顔よりも、彼女を囲む部屋のほうにある。開いた戸口の向こうに、彼は「ドールケイキェ」、より奥の空間への抜けをこしらえ、そこでは見えない窓からの光がタイルの床に落ちている。ひと部屋を通してその先の部屋を見せるこの趣向が、まさにデルフトの画家たちの目印になりつつあった。




