
イタリアの風景
作品情報
ストーリー
ヨハン・ハインリヒ・ロースは、このカンヴァスの左下に「JHRoos fecit」と頭文字を組み合わせて署名し、1670年と記しました。当時すでにフランクフルトに住んでいた彼の絵は、オランダの画家たちがローマから持ち帰った南国の田園の系譜に属します。けれどもロース自身は、おそらくその地を見ていません。古い伝記は1650年代初めにイタリアへ旅したとしていますが、近年の研究はこの旅に疑問を呈しており、ローマ周辺の開けた土地であるカンパーニャを、彼は版画や、アムステルダムで知ったオランダのイタリア風画家たちの作品から学んだようです。
この絵の初期の来歴は王侯のものです。フリースラント総督の居城だったレーワルデンの宮殿に掛けられ、のちにハーグのウィレム5世の手に渡りました。1795年にフランス軍がパリへ運び去り、1815年以降に戻っています。所蔵はマウリッツハイス美術館です。1816年にウィレム5世ギャラリーに掛けられ、1822年にマウリッツハイスへ移り、今はふたたびこのギャラリーに展示されています。