
聖ヒエロニムスのいる風景
作品情報
ストーリー
1570年代、ローマで活動していたオランダの版画家コルネリス・コルトは、画家ジローラモ・ムツィアーノの原画をもとに、荒野に暮らす隠修士の聖人たちを描いた版画のシリーズを出した。これが広く出回り、その後何十年ものあいだ、とりわけローマに来た北方の画家たちが、岩山の風景に小さな聖人の姿を描き込むようになる。聖ヒエロニムスはこの型にうってつけだった。当時の教会もこの聖人を特に重んじていた。ここでは岩陰の暗がりに座って本にかがみ込み、そばにはライオンと頭蓋骨がある。岩の向こうでは光が開け、白鳥の浮かぶ川と丘の上の町が見える。美術館はこの作品をアントウェルペンの画家フレデリック・ファン・ファルケンボルフの作としているが、研究者の見方は彼とパウル・ブリルの周辺とのあいだで今も揺れていると記している。