
Canaletto · PD
ロンドン:サマセット・ハウスのテラスからシティを望むテムズ川
作品情報
ストーリー
この眺めが描かれたテラスは、古いサマセット・ハウスのものでした。テューダー朝以来の王宮で、1775年から取り壊されています。跡地に建っているのは別の建物ですから、この絵はテムズ川のこの岸辺が失われる前の姿を伝える、かなり確かな記録になっています。奥に立つのは1709年に完成したセント・ポール大聖堂で、その周りの尖塔は、1666年のロンドン大火のあとクリストファー・レンが建て直した教会のものです。カナレットは1746年からロンドンにいました。大陸の戦争でヴェネツィアから旅行者が絶え、絵を買ってくれる英国人のほうへ移ったのです。画布も下地の赤茶色もヴェネツィア製で、そのため制作は1750年か1751年、一時帰郷していた時期と考えられています。買ったのはヴェネツィア駐在の英国領事ジョゼフ・スミスで、その収集品は1762年にジョージ3世の手に渡りました。




