
Albrecht Dürer · PD
ロトとその娘たち【裏面】
作品情報
ストーリー
これは板の裏面です。表には聖母子が描かれています。1496年から1499年のあいだにニュルンベルクの一家のために描かれたもので、両面とも完成した絵になっている。つまりこの板は、裏返してどちらの面も見るために作られていました。同じころデューラーは木版連作《黙示録》に取り組んでいます。1498年に刊行されたこの連作には、天から火が地上に降りそそぐ場面がいくつも出てきます。ドイツでは1500年ごろに世の終わりが来ると考える人が少なくない時代でした。ここではロトがふたりの娘とともにソドムを去り、背後では町々が明るい火柱を上げて焼けています。道のはるか後方に立っているのが彼の妻で、振り返った場所でそのまま塩の柱になった姿です。聖母子の裏にこの物語を置く例はきわめて珍しく、両面が何を語り合うはずだったのかは今も分かっていません。




