
Édouard Vuillard · PD
客間のヴュイヤール夫人
作品情報
ストーリー
30センチに満たない、ほとんど正方形の画面。描かれているのは画家の母である。
1893年のヴュイヤールは二十代半ばで、早くに夫を亡くした母がコルセットの仕立てを請け負う住まいに同居していた。仕事場と居間の区別がない間取りで、お針子の手元、布地、壁紙といったものが、そのまま彼の絵の主題になっていく。
この年、彼は俳優のリュニェ=ポーが旗揚げした劇団ウーヴル座の仕事を引き受け、舞台装置やプログラムを手がけている。ここで使われている膠絵具は、その舞台背景の技法を室内画に持ち込んだもので、油絵のような艶が出ず、布や壁紙のようにつや消しに乾く。
母と息子の同居は、母が亡くなる1928年まで続いた。




