
Carl Spitzweg · PD
魔法使いと竜
作品情報
ストーリー
シュピッツヴェークがこの絵を描いた1875年ごろ、バイエルン・アルプスには本物のおとぎの城が実際に立ち上がりつつあった。ノイシュヴァンシュタイン城は1869年から建設が続いていた。バイエルン国王ルートヴィヒ2世の夢の城で、リヒャルト・ワーグナーの歌劇へのオマージュとして築かれたものだ。杖を掲げ、頭蓋骨の輪に囲まれた魔法使いの向こうに、日を浴びた城が煙の中に浮かび、その輪郭はノイシュヴァンシュタインにさほど遠くない。この場面全体を、王のワーグナー熱への穏やかな揶揄と読む者もいる。竜は、ワーグナーが曲づけした北欧伝説のファフニールの役を担っているというのだ。シュピッツヴェークはこの頃すでにミュンヘンの老人で、変わり者や夢想家を描いた小さな諧謔的な絵で知られていた。


