
Joachim Wtewael · PD
ウルカヌスに見つかるマルスとウェヌス
作品情報
ストーリー
1600年ごろ、収集家のあいだでは、間近に手に取り、ごく親しい者だけに見せる小さく精緻な絵が流行していた。1601年、ユトレヒトの画家ヨアヒム・ウテワールはその好みに応えて、わずか二十一センチのこの珠玉を、磨いた銅板の上に描いた。ごく細かな描写に向いた地である。主題はウェヌスとマルスの密通だ。ウェヌスの夫ウルカヌスが、左手にこちらへ背を向けて立ち、たった今この恋人たちを取り押さえ、見えない網で二人を捕らえたうえで、集まった神々の前にさらしている。寝台の足もとには、二人が急いで脱ぎ捨てた衣類が広げられ、マルスの胸甲と槍と剣が床に積み上げられている。
