
タルノヴォの古い通り
作品情報
ストーリー
モロゾフがここに写しとったタルノヴォの旧市街は、ブルガリアがオスマンの支配を脱したのちの19世紀に築かれた。商人や職人が、石造りの一階の上に木造の上階を積み上げたのである。その上階は木の出窓を張り出して狭い石畳の路地に迫り出し、向かいの家とほとんど触れ合わんばかりだ。彼はこの一枚を彩色エッチングで仕上げた。鮮やかな色ではなく柔らかくにじんだ調子を刷る技法で、瓦屋根や温かな漆喰は、1923年に描かれたときすでに古かった町の、あせた風合いをとどめている。描かれているのは日々の商いの通りだ。こうした張り出しの家々は、いまもタルノヴォの最も古い路地の石畳の上に身を傾けている。
